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ブラジルの治安情報

海外旅行で意識しておきたいことは、治安の問題です。一歩日本の外を出ると、もう日本国内ほどに治安が保障されている地域はそう多くありません。一般に大都市圏であるほど犯罪率は高く、とくに大きな観光地ともなると観光客をターゲットとするプロの窃盗集団もいます。

特に日本人旅行者はお金を持っていると見られますから、狙われやすいです。海外旅行経験もあり、英語も話せるという人の方がかえって(慢心のゆえか)窃盗などの被害に遭いやすいという統計結果もあるようです。


南米を例に取ると、治安は全般的に相当悪く、たとえば、リオなどは世界有数の犯罪都市という汚名をもっているぐらいですから、南米旅行においては相当の注意が必要です。

ブラジルの例

私自身も、サンパウロに到着した初日にスリの洗礼にあったという苦い経験をもっています。(^_^;)空港からサンパウロのバスターミナル・チエテに移動し、そこから長距離バスに乗ったときのことです。安全を考慮して少し値を張るLEITOという寝台バスのチケットを購入するぐらいに、相当警戒感を抱きつつ、乗車時間を待っていました。

そして、ようやく、バスに乗り込みました。窓の外では物売りか何かが乗客の関心を引こうとバスをたたいたりしていましたが、私はそれに関心を向けることなく、目をつむっていました。5分ぐらいすぎてから、いよいよバスが出発かと思いきや、何だか乗務員が落ち着きなく、乗車人数をチェックしています。どうも、乗客が足りないようでした。なんとなく不安がよぎり、座席の上の荷台を確認してみると、何と!私の手カバンが一つなくなっていました。斜め後ろに座っていた人の姿もありませんでした。

ブラジルのバスは原則、全席予約制であり、乗車の際には乗務員がチケットを確認したうえでないと乗客はバスに乗車できませんから、スリはチケットまで購入して、車内に乗り込んでいたということになります。その後チケットをキャンセルし払い戻したということでしょうか。

さいわいにも、お金などの貴重品は携帯していましたので、損害はまぁ最小限に済んだのですが、悪いことにそのときは、ポルトガル語をまったく知りませんでした。JTBのポルトガル語会話の本を持ってはいたものの、とっさのことでしたら、乗務員に盗難に遭ったことを説明するすべもなく、結局泣き寝入りでした。クレジットカードに携行品保険が付帯していたのですが、盗難届けを警察にして証明書をもらわない限りは、保険の申請もできませんでした。

このバスターミナルでは、ディバッグを背負っていたところ、いつのまにか、一部ナイフで切られていて、気がつかないうちに、そこに入っていた数千ドルの現金を盗まれていた、という被害も報告されています。

近年はサンパウロやリオなどの大都市圏には主要バスターミナルや地下鉄駅構内、観光スポットなどには、武装警察官も配置されていますから、強盗殺人といった凶悪犯罪に巻き込まれることは、通常ありえないと思います(というか、そう信じてます)。ですから、一番遭いそうな被害は窃盗だろうと思います。

安全対策上の心得


  • 人通りの少ないところは避ける。スラム街に入るのはもってのほか。
  • できるだけ単独行動は避ける。
  • 団体行動時も、団体から離れて歩くようなことはしない。(団体旅行客は目立つので、一番最後に離れて歩いている人は襲われやすい)
  • 人ごみの多いところではディバッグを背負わずに前からかける。
  • お金は分散して持つ。
  • 怪しそうな人が路上にいたら、早足で避けて通る。
  • 万一、襲われたときは、下手に抵抗しない。(相手が何をしでかしてもおかしくない麻薬中毒者であるかもしれないので)
  • フレンドリーに近づいてくる人がいても、警戒を怠らない。たとえば日中に、セールスなどの明確な目的もなく、妙に親切に構ってくるとしたら、ちょっと怪しいです。定職についている人なら、そういう時間はないはずですから。外国人相手のスリとか詐欺師であるということもありえます。
  • 万一のために、トラブル時に必要な会話を覚えておく。
  • パスポートやクレジットカードの番号や紛失時の連絡先をメモしておく。
  • 外務省の海外安全ホームページで渡航先の在外公館の連絡先をメモしておく。
  • 海外旅行保険に加入しておく。(タダで済ませる海外旅行保険を参照)
  • 置き引きに注意して、荷物から目を離さない。とくに貴重品は常に携帯する。
  • クレジットカードで支払う場合は、必ず自分の目の前で精算させて(カード偽造やスキミングを防止)、利用明細の控えを必ずもらう(不当な高額請求を防止)。
  • 道路上に面したATMの利用は避ける(とくに夜間の利用は最悪)。銀行内やショッピングモール内のATMの方が、防犯カメラが設置されていたり警備員がいるため、はるかに安全です。
  • バスや列車での長距離移動に際しては
  • 貴重品の入った手荷物は、座席上の荷台ではなく、足元におく。
  • 途中休憩で、車内に荷物を残す場合はいかにも貴重品が入っていなさそうなものだけにする。(バス停車中、だれでもノーチェックで車内を出入りできる場合が多いので)

南米旅行に限らず、海外旅行に際しては、外務省の海外安全ホームページの情報をご確認されることをお勧めします。このページが訴える現地の危険度と実際の雰囲気とは異なると感じることがほとんどだとは思いますが、危機意識は抱いておくに越したことはありません。

あと、防犯情報全般に関しては、 防犯対策のヒントと体験談-セキュリティ情報.com も役に立つと思います。







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